説明
蔚山広域市蔚州郡彦陽邑大谷里の景勝地である盤亀台(パングデ)は亀がうつぶせになったようにみえることから盤亀台と呼ばれています。岩刻画とは、先史時代の人々が暮らしのなかで起きたさまざまな出来事をテーマに、それを岩に刻んで描いた岩絵のことをいいます。主に大きな岩など聖なる場所に描かれ、人々はそこに集まって各種儀礼を行ったと推測されています。蔚州大谷里盤亀台岩刻画は太和江の支流である大谷川沿いの絶壁、幅10m・高さ3mほどの岩面に絵が集中的に刻まれています。また周辺10ヶ所の岩面からも少数の絵が確認されています。この岩刻画は新石器時代からさまざまな時期にかけて製作されたと考えられ、時代別に様式の違いをうかがうことができます。刻まれた絵は大きく海と陸の動物、人、道具などに分けられます。海の動物としてはクジラ、オットセイ、カメなど、陸の動物としてはシカ、トラ、イノシシ、イヌなどが多く見られます。人は顔だけ描かれたものや、まっすぐ立った姿、船に乗った姿などを見ることができ、道具としては船、囲い、網、銛、弩に似た物などが見られます。これは先史人たちが円滑に狩りを行い、大猟を願う気持ちを岩に刻んだものと考えられます。動物と狩りの様子を生命力あふれる絵で表現し、事物の特徴を実感できるように描写した狩猟美術であると同時に宗教美術でもあり、先史時代の人々の暮らしや風習を見ることができる最高傑作と評価されています。このように人類初の捕鯨記録であり、韓半島初の美術作品ともいえる盤亀台岩刻画および韓国で初めて発見された岩刻画である川前里(チョンジョンリ)刻石は、大韓民国を代表する歴史観光資源となっています。
2025年7月12日、「蔚州大谷里(テチョンリ)盤亀台岩刻画」と「蔚州川前里銘文と岩刻画」を合わせた区間約3㎞の「盤亀川の岩刻画」はユネスコ世界遺産に登録されました。
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ウルサン広域市ウルジュ郡オニャン邑テゴク里サン234-1